運命の交差点

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そんな存在であった[孤国]の行動の情報が世界に知れ渡るのは、異例中の異例であった。 ある時期から完全に遮断されていたネグリアとの通信が一時回復し、カノンに、いや、[死神]に宣戦布告したのだ。 一対一の舞台。日時指定。援軍をつれても良いが無駄な犠牲が増えるだけだろうと言うこと。 ネグリアの軍事指揮官と思われる男が以上の事を一方的に告げ、再び、通信は途絶えた。 ネグリア側は[孤国]の素性を最早隠すつもりはないらしい。 確かに、この戦いが終われば[孤国]はこの世界に唯一の存在となり、素性がバレようと不利になることはないのだ。 カノン側の上層部は、検討の末にネグリア側の提案に従う事にした。 拒絶して、万が一、全面戦争になるのを避けるために。
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