魔王の願い

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 それだけ言って立ち去ろうとしたが、またしてもアリスが私を呼び止める。 「あ、あの! 素晴らしい、考え方ですね」  笑っている……? 明らかに嘲笑などとは違う。 「信じるのか、魔王たる私の話を……?」 「はい。目が本気です。私、こう見えても人を見る目には自信があるんです」  む、なんだこの胸に込み上げる熱いモノは……? い、いかん、目から水が……!  今になってはわかる。私は、感激していた。
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