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幼稚園から知っていたものの、恭平と同じクラスになったのは小四になった今日で初めてだった。
恭平は明るく活発で、自然とリーダー的な位置にいる様な奴だから目立つ。
足が速く、目がクリッとしている上に人懐こいのも目立つ理由の一つだろう。
リーダー気質でも全く威張ってないし、優しいし、恭平を嫌う奴はいないと思う。
恭平を嫌う奴がいるとしたら、その理由は僻みだ。
性格も運動神経も良くてリーダー的存在で、万人に好かれる恭平への嫉妬。
そして恭平が妬まれる最大の理由は。
「恭平!」
恭平と僕が五組の教室の前を通り掛かると、五組のドア前からある女子が恭平に声を掛けた。
恭平が嫉妬される最大の理由、薪森 桜だ。
「おお、桜。今日こいつも一緒に帰るんだけどいい?」
「うん?」
「今日から俺と同じクラスの小木原 遼」
恭平が笑顔で僕を紹介すると、彼女は大きな琥珀色の瞳を僕に向けた。
間近で見るだけでもその美少女ぶりは迫力があるのに、その子が僕の顔をじっと見上げているなんて大迫力だ。
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