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僕の胸が反応した原因は、彼女の言葉なのか笑顔なのかは解らないが、どちらにしろ嬉しかった。
僕は間違ってないという事を実感出来る。
「遼って剣道もその先生もめっちゃ好きなんだなー」
「きっと良い先生なんだね」
恭平と薪森は、馬鹿にするどころか感心してくれている。
そんな二人の反応を見ていると、自然と顔から笑みが零れた。
「うん、怖いけど凄く良い先生なんだよ。尊敬してる」
両親と同じ位に師範を尊敬しているから、良い先生なんだろうと感じてくれる事が凄く嬉しい。
「な、柊平もその道場に通わせたら礼儀正しくなるかな?」
「今よりはなりそうじゃない?」
「だよなー。じゃあ柊平に剣道やらせるか!」
「強制したら余計にやらないでしょ、柊平は」
「あ、確かに」
恭平と薪森は幼馴染みだけあって、何処となく似ている気がする。
明るくて、優しくて、太陽みたいに眩しくて、暖かい。
そして、この日がきっかけで恭平と薪森の二人と親しい仲になっていった。
それは幸か不幸だったのか、今でも答えは出ない。
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