プロローグ

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私は夫に離婚を切り出した。 夫は黙って私の目をじっと見ていた。 それからオモチャをとられた 子供のような顔をしながら 「あぁ。分かってる。」 そういつもよりも低い声で呟いた。 夫はもしかしたら 知っていたのかもしれない。 私の秘密を。 誰かに愛されたいが為の私の過ちを。 それを1年間も 黙っていてくれたのかもしれない。 そう思うと そんな夫が愛おしく思えてきたが その想いはすぐにかき消された… 私の心を奪い、 離婚の理由となったモノによって。
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