プロローグ

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月の光が照らす夜。 断崖絶壁の崖の先に黒いマントをはためかせ、彼はいた。 背丈からはまだ幼いことがわかる。 「隊長」 「青濫か」 淡い青のグラデーションのマントを着たが青年が少年の後ろに現れた。 少年は驚くこともなく振り返った。 その顔はフードに隠れて見ることは出来ないが、わずかな隙間から銀が覗いていた。 「各自、ノルマ終了しました。間もなく皆集合致します。」 そうか、短く返して少年は月を見上げた。 青濫と呼ばれた青年はその背をフードの下から見つめ、反応が期待出来ないのがわかるとふぅと静かに近くの石に腰掛けた。 _
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