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『ぇ、何…?』
「ん?こんだけ頑張ってんからご褒美くらいくれたかっていいやろ?」
そう言ってニッと笑うと紘貴はそっと私の頬に唇を寄せた。
『いやいや…フッたんそっちやろ?』
焦った私の声にも表情を変えることなく、紘貴は少しだけ腕に力を入れて私を抱き寄せると
いつも通りの声と笑みで「せなや」とだけ言って、今度は唇を合わせてきた。
何度も何度も
昔と同じ唇で、昔はしなかったタバコの香りをさせながら
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