待ち合わせ

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『愁?』 僕は掠れた声で聞いた。 「うん。やっぱり夜空だね」 なんて、 可愛い声なんだろう。 そう驚くほど今まで聞いたことのないくらいに可愛い声だった。 「ごめんね、私の為に来てくれてありがとう。」 『ううん、会いたかったから。』 僕がそう言い終えた後、 しばらく何も言わずに見つめあった。 なんだか、愁と出会うことが ずっと前から決まっていたようだった。 じゃなきゃ、短いやり取りでこんなに好きになっているなんて、どうかしてる。 愁も同じ気持ちなんだろうか? 愁も感じてるだろうか? あんまり使わない言葉だけど 『運命』、かもしれないこの感じを。
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