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惑わされるな、そう頭の中でリピートしながら
その反面、どこか穏やかな気持ちで
無意識に、坂井を目で追っている自身がいることに気づき始めていた。
『そんなに俺が良いなら、聖閑高校に受かれ。』
今更ながら
なんでこんなこと言ったんだ、俺?
確か、聖関には生駒がいるからって・・
あー・・
何言ってんだよ、俺。
坂井の受ける学校を俺が口出ししてどうすんだ?
自分の・・
目の届く範囲にいて欲しかった?
ダメだ、俺・・
やってることと考えてることが噛み合ってない。
というか
個人携帯教えた時点でアウトだろ・・
坂井はいつもまっすぐに気持ちを俺にぶつけてくる。
俺の無茶な注文にもめいいっぱい頑張って答えてくれた。
それなのに俺は・・
この期に及んでまだ
逃げ道を探していたんだ。
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