-insufficiency-

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俺が星に『結婚しよう』と言い、結婚したは良いが、星からは『好き』という単語を聞いたことがない。 否。 言ったことはあるだろうが、その『好き』は恋愛感情の好きではない。 言わば、兄弟や家族に向ける『好き』だ。 だから、俺が無理矢理結婚させてしまったのかと思った。 星は結婚した後も『春兄』と、兄の様に俺を見て、恋愛対象としては見ていない。 少なくとも、俺はそう思う。 俺は、星を他の男に触らせるのも本来は嫌なんだが。 その辺は、煌希ちゃんが上手くやってくれている。 …でも、もしも。 距離を取って、少しでも星が俺を恋愛対象と見てくれているなら…。 これ以上の喜びはないが。 …ダメだ。 急いで帰ろう。 …それ以前に、俺が星不足でやっていけないからな。 …煌希ちゃんのおかげで目が覚めた。 …やっぱり、あの子には敵わないな。
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