3892人が本棚に入れています
本棚に追加
/170ページ
―――――
―咲春視点
…携帯がメールの受信音を鳴らす。
…仕事中に携帯が鳴るのは珍しい。
普段は星も体調が悪くなった時しか仕事中は連絡をしてこない。
…俺はもう少し連絡をしてきても構わないんだが。
取り敢えず、携帯を開いて誰からかを見る。
そこには『煌希ちゃん』と、星の友達の名前があった。
もしもの為にと、連絡先を教えていた。
「何の用―…っ…」
咄嗟に口に手を添えた。
…やってくれるな、あの子…。
そこには、少し嬉しそうで、照れている星の写真があった。
―…可愛い…っ…。
その写真は、今後星に消されない為にロックをかけてある所に保存した。
待受画面は結婚式の時の星だ。
…愛妻家上等。
愛妻家の何が悪い?
俺は煌希ちゃんにメールを返す。
「ホント、あの子には感謝するよ」
…くれた星の写真の6割は煌希ちゃんがくれたからな…。
最初のコメントを投稿しよう!