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「…行くぞ」
「うんっ!」
リビングに行くと、既に春兄が車の鍵を持って、いつでも出れる状態にしていた。
車には春兄が運転席に、私は助手席に乗る。
…私はまだ免許取れないからね…。
「…どこ行くの?」
私の言葉に春兄はニヤリ、と笑う。
「それは行ってのお楽しみ…だな」
…ケチ…。
でも訊いても答えてくれないのは分かってるから訊かない。
「…飯が終わったら直ぐに診察するぞ」
…もぅ…春兄は…。
せっかく楽しもうとしてたのに、そんなこと言ったら台無しでしょ…。
「…仕方ないだろ。本当のことなんだから…」
私の考えを読んだ様に言い、溜め息をつく。
…私が溜め息つきたいよっ!
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