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―星視点
「送ってってやる」
春兄が私に言った。
その時私はもう診察も終えて、学校へ行くのに家を出ようとした所で、春兄は既に家を出る準備が出来ていた。
「…良いの？」
病院に遅刻しないのかな？
「…心配するな」
春兄が言うなら…。
「お願いしますっ」
私は笑って言った。
―――――
「霜月(ｼﾓﾂｷ)はちゃんと学校に行っているのか？」
「あぁ、風(ﾌｳ)君？来てるよ」
風君っていうのは、霜月風夜(ｼﾓﾂｷ ﾌｳﾔ)っていって、春兄の親戚の子。
私と同じ年で、クラスも一緒！
「ちゃんと枢(ｽｳ)ちゃんも来てるし」
枢ちゃんは葉月枢里(ﾊﾂﾞｷ ｽｳﾘ)って子で、またまた春兄の親戚！
春兄の親戚の人は、睦月(ﾑﾂｷ)、如月(ｷｻﾗｷﾞ)、弥生(ﾔﾖｲ)、卯月(ｳﾂﾞｷ)、皐月(ｻﾂｷ)、水無月(ﾐﾅﾂﾞｷ)、文月(ﾌﾂﾞｷ)、葉月(ﾊﾂﾞｷ)、長月(ﾅｶﾞﾂｷ)、神無月(ｶﾝﾅﾂﾞｷ)、霜月(ｼﾓﾂｷ)、師走(ｼﾜｽ)っていう名字の人達の一族。
皆有名な家で、世間では月神一族(ﾂｷｶﾞﾐｲﾁｿﾞｸ)っていうんだって。
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