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家に帰ると、やっぱり誰もいない。 春兄もまだ帰らないし、私は春兄と二人暮らしだから他には誰もいるはずはない。 分かってたけど…、いつものことだけど…。 …寂しいな…。 そんなこと考えても仕方ないよね。 よし! ご飯を作りながらお風呂沸かして、終わったら学校の課題やって。 その頃には春兄も帰って来るから春兄とご飯を食べて、春兄がお風呂に入っている間にお片付けをして、私がお風呂に入る。 出たら春兄とお話しして寝る。 うん。 完璧。 今日の私の計画。 よし、そうなれば。 ご飯だ。 頑張るぞ! ――――― ガチャ、と音がした。 ドアが開いた音。 私は玄関へと駆けていく。 見ると春兄が立っている。 「お帰りなさいっ!」 私が春兄に言いながら抱きつくと。 「…ただいま」 と笑って頭を撫でてくれる。 やっぱり春兄がいると、寂しくないや。
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