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―咲春視点
星が眠ったと気付いた俺は、携帯の着信音をバイブ設定にする。
五月蝿くて星が目を覚ましたら可哀想だからだ。
すると、携帯のバイブ音が響く。
…誰だ…?
画面を見ると、そこには。
『神無月幾年』
とはっきり記されていた。
俺は一つ溜め息をつき、電話に出た。
「…何の用だ」
『おいおい。相手への第一声がそれかよ…」
「お前を労(イタワ)る理由はない」
『…そうですねそうですね。…で、後どのくらいで来れるんだ?』
…どのくらいか…。
このままで行けば…。
「十分位だな」
「そうか。早くしろよ?」
「他は?」
「まだ。皐月と文月、後師走が来てねぇな」
その三人か…。
時間にルーズな奴ばかりだな。
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