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――――― ピロリッ、と単調な音がする。 これは星の携帯の着信音。 しかも登録されていない人の。 幸いにもまだ起きていない星には悪いが、少し携帯を覗かせてもらう。 携帯を開き、メールの受信履歴を確認する。 「―…っ…」 異常過ぎる。 メールの受信履歴を見た。 星の携帯には登録されていないアドレスからの連続メール。 下まで辿ると、その数は一週間で300を越えた。 知らない相手からのこれだけのメール。 更に、内容が酷い。 『いつも見ている』 から始まり、さっきのメールでは、 『寝顔可愛い』 と書かれ、写真まで入っている。 ―これに怯えて過ごしていたのか。 …相当怖かっただろう…。 もう少し早くに気付けば…。 ──いや。 こんなことを考えている暇は無い。 星を傷付け、月神一族の関係者──俺の大切な者に手を出したんだ。 ──これは高くつくぞ?
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