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「何か分かっていることは?」
如月が葉月を止めながら俺に言う。
コイツも俺のことをあまり良く思っていないハズなんだがな。
俺は、月神一族の中でもあまり良くは思われていない。
理由は『睦月』だから。
十分な根拠だ。
それもここまで変わったのは間違いなく、星のおかげだろうな。
「…俺もさっき気付いてな。まだ何も。このメールから割り出せないか?」
「…それは、発信者ってヤツをか?」
霜月が言うが、『発信者』?
「違うな」
言い切る。
当然。
そんな呼び名さえくれてやんねぇよ。
「哀れな塵(ゴミ)だ」
そう、これからどうなるかも知らない、『哀れな』奴さ。
「…良いだろう。その役割は俺が引き受けよう」
神無月が星の携帯を取って、早速メールの確認を始めた。
「葉月と師走、霜月は星の警護を頼む。如月は神無月のバックアップ。…俺は……」
ニヤリ、と笑みを浮かべる。
簡単には終わらせない。
じっくりと楽しませて貰うぜ?
精々今を生きるんだな。
『今』ダケ、な…。
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