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『口を開けたら地獄へ墜ちる。』
俺は、ゴクンッと唾を飲み込んだ。
「じゃぁ...時間内に階段を全部昇りきれなくても。。。」
「もちろん。地獄へ墜ちます。」
即答だった。
「階段は、制限時間が近づくと下の方から崩れていきます。崩れ落ちた先は、地獄です。」
「この時計を渡しておきます。針が『12』を指したら時間切れです。」
俺は時計を受け取った。
すると、突然目の前に扉が現れた。
どうやら...田中さんの話は本当らしい。
今、から...天国へ行けるか...地獄へ墜ちるか...ゲームのようなものが始まるのか...
俺は、扉に手をかける。
田中さんが最後に念をおしたように言った。
「いいですか。けして、喋ってはいけません。口を開いてもダメです。また。最後にお会いしましょう。」
最後?俺はそのコトバが少し気になったが『こくん』と頷いた。
キィー。
扉が音をたてて開く。
すると階段が現れた。
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