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もうすぐ夕陽が沈む。
二人の陰は細長く伸びていった。
結局私達は一緒に帰っても何一つ言葉は交わさなかった…。
そんな事より、
沙奈加は一人で繰り返す様に考えていた。
どうして私何かに高瀬さんは声を掛けてくれたの?
高瀬さんは頭脳明晰で、
運動神経が良くって、
顔やスタイルも良いのに…
どうして他の誰でもない私に声を掛けてくれたのかしら…。
そんな事を思いながら私は、
そんな何もかもが完璧な彼女の隣を歩けないでいた…。
だから私は彼女の一歩後ろをゆっくりと彼女に添うように歩いた…。
それから少し行った先の角で、
私達は別れた…。
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