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「なぁ、神南」 鈴鹿が眠そうに話しかけてくる。 「ん?何だよ」 俺もダルそうに返す。 「氷室先輩と梁川以外に真面目に練習してるの見たことあるか?」 サボり部と化しているとはいえ、女子部員は2人だけで真面目に練習している。 「あー、どうだろ。曽根先輩がダンベルで筋トレしてる所くらいか」 「ま、そんなもんか」 赤瀬川先輩はいつも剣道場の隅で読書。 曽根先輩は部室にあまり来ないが、周に1回、又は2回来て、窓際で筋トレをしている。 俺ら1年男子はダラダラと素振りをして、その後バカ話。 顧問の武山秋広(たけやまあきひろ)には既に見捨てられている。 顧問の武山だが、もういい歳のオッサンだ。
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