一章 始まり

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姉の妨害もあったが何とか着替え終わり、居間に向かう そこにはちょうど朝ご飯の用意ができていた 「あ、コウちゃん。やっと起きてきた♪」 さっきまでの妨害をまるで無かったように笑顔で向かえる我が姉 「あのなぁ…実力行使で起こしたのはどこの誰だよ…」 多少呆れ気味に額に手を当てボヤく 「そんなの、全然起きてくれないコウちゃんが悪いんです。」 そう言って可愛く頬を膨らませて怒る姉。説得力ねぇー… やれやれ、こんな調子だからあっちからこっちから婚約が殺到すんだよ 「む、コウちゃん。なんか失礼な事考えてない?」 ご名答。ふぅ、勘の鋭さも天下一品だ 「姉貴さぁ、結婚しないの?」 姉の指摘に答えるかのように自然的に質問する 自分が言うのもあれだが、姉貴はかなりの美人だ。 家事に至っては右に出るもの無し。一言で言うなれば才色兼備ってやつだ でも… 「嫌だよ~。コウちゃんを置いて結婚なんてできない~」 そう。この姉、俺に依存しているのだ 婚約を蹴っている理由がほとんど俺関係 前にもあったな…そうそう、確か大手電気メーカー社長の息子だったな この婚約が成立できればこの家も安泰だってのに 『私にはコウちゃんの世話をしなきゃいけないので、結婚できません♪』 と、バッサリ。 あの社長の息子さんの絶望に染まった顔。 俺は未だに忘れられない 「もうっ、私はいいの。 コウちゃんの世話するだけで十分なんだから」 「えぇー…」 なんてぇ自分勝手な姉なのかしら 「ホラ、早く食べないと遅刻するよ!」 「へーい」 これ以上話しても意味ないし…そう思いながら用意した朝飯にありつける 飯は、相変わらずの美味さだった
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