鉄鋼の方向

エリアＡ

【スカパフローの牡牛】

Ａ－１でロイヤル・オークを撃沈すると出てくる、ギュンター・プリーン大尉。
彼は実在の、ドイツU-BOOT艦長である。そして私が尊敬する軍人の一人である。

プリーン大尉は、デーニッツ提督から、因縁の地、スカパフローへの潜水艦による単艦攻撃の打診を受け、出撃。

英戦艦ロイヤル・オークを撃沈、無事帰還した。その時についた名が、スカパフローの牡牛である。

当時、プロパガンダに大いに利用され、英雄として奉られた。
本人をして「私は俳優ではない。軍人だ」と嘆かしめたほどであった。

彼が行方不明(戦死？)になった後も、その死はしばらく公表されなかったそうである。

スカパフローがなぜ因縁の地だったかというと、第一次世界大戦のとき、多数のドイツ艦が自沈した場所だったのである。

奇しくも、プリーン大尉が襲撃したその翌日、侵入するのに使った水路を塞ぐための船が到着したのであった。

潜水艦艦長としての撃沈トン数ランキングでは第七位。
第一位は、「サイレント・オットー」と言われ、非常に人格的に優れていたとされる、オットー・クレッチマー。