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外に出た彼女の眼前に広がっていたのは幻想的な雪景色。
空を見上げるとふわふわと白い雪が舞っていた。
綺麗……
彼女は思わず感嘆の吐息を漏らす。
こんな日に死ねたのだ僥倖といえよう。
目を細めつつその景色を見詰め彼女はふっと微笑んだ。
サラサラとした長い黒髪と、痩せ細った体に纏った寝間着がゆらゆらと揺れる。
そして彼女は感動のままに、降り行く雪に手を伸ばしながらさらに前へ進もうとした。
その時彼女の背後に空間から滲み出るように人影が姿を現した。
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