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僕の記憶は四歳から始まる 四本のローソクの乗った ケーキを吹き消そうとして 思いっきり息を吸い込み 後ろに転んだ 父親は笑っていて 母親は慌てて 僕を起こしてくれた 小学生の頃 鉄棒から落っこちて 初めて入院した とても心配そうな両親の顔は 今でも覚えている 中学生になると 段々と他人と自分の 違いがわかってきた 僕はあまり 表情が変わらないらしい 三年生の時の 最期の体育祭での僅差での敗北 クラスメイトと共に号泣したが 僕は無表情のまま 泣いていたらしい 高校はちょっと上の学校に入学した 入ったクラスが悪かったのか そのクラスは同じ中学や 部活同士で固まっていて入る 場所はなかっただから 同じように不運な 一人のクラスメイトと 一緒にいるように なったんだろう その娘が僕の 初めての恋人だった
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