終章

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「いやー、まさか全部殺されちゃうとは思わなかったなぁ」 ニコニコしながら、拍手している男がいた。背は高いほうではないが、何か威圧感を感じてしまう。 白いスーツを着込み、整った顔立ちとそれによく似合った表情が逆に不気味でさえあった。 「…誰だ、お前」 俺はたまらずに疑問を投げかけた。あいつもこちらとちらと見遣り、すぐに視線を男に戻す。―どうせお前も聞きたかったんだろ。心の中でぼやいて見なかったことにした。 「あはは。覚醒の兆候が見えたから覚醒する前に殺そうと思ったのに。遅かったのかなぁ?ま、君たちが今殺したのはどうせ失敗作だからどうでもいいんだけどね」 ニコニコと笑いながら、しかし言っていることは全く表情にそぐわなかった。
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