終章

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次の瞬間には男は目の前にいて、その次の瞬間には男は遠くにいて、背中に激痛を覚えていた。激痛に顔をゆがめ、あいつの姿を探す。 …いた。あいつは俺と違ってかろうじて剣で衝撃を吸収できたらしい。俺のヤラレ様を見て構えることができたのか、なんかむかつくな。 そんなことを薄れ行く意識の中思っていた。 ―立て、白と黒に意味がないと思うな。二色揃った時が、最強なんだ。 また、頭の中に声がした。その声で俺は薄れいく意識を無理矢理起こし、立ち上がった。言葉の意味は理解しかねる部分があるが、まだ俺にはやることがあるということだけはわかった。そのまま男の追撃に苦しむあいつの所へ飛び込んだ。
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