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「この空白の二時間は、何によるものでしょうか?」
「むむ、これはまさか採用試験ですか?長い研修期間を経て、とうとう私も、夢のキャリアウーマンにジョブチェンジする時が……!」
「黙れクソガキ。お前にバックが無ければ即刻クビにして警察連行もんだ。早く答えろ」
これ以上放置すると、噂好きのおばちゃん顔負けで喋り続けてしまうので、きつい口調で制止させた。
これぐらいしないと、奴の猛攻を止める術が存在しない。
長い付き合いで、俺が心に深く刻んだ事のうちの一つだった。
「な……!所長も結局は、私の財産が目的だったというのですか!?これまでの私との付き合いは全て遊び……答えは、所長がその間、ずっと気絶していたからです!!」
女は、戦戦恐恐と小動物の様に怯えながら答える。
む……気付かぬ内に黒い闘気を放っていた様だな。
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