第17章 再び入学がやってくる!!

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    結局のところモヤシは、泣くことはなく私に小声で謝った。 私は基本、一度きちんと謝れば水に流す。 もちろん事と次第によるが、子供がしでかす失敗やいたずら程度は、真面目な謝罪で許す。 小声ではまだダメだ。唇をすぼめて拗ねたような口調。そんな謝罪では許さない。 『ゆるさん』 そう告げると、今度はすがるように謝った。 『ママごめんねー?』 よし、合格。 『いーよもう。さ、早く食べな』 そして私のモットーは、許したらもうその事についてぶり返さない。 眉間に寄せたシワを平らにして、尖った目付きを下げて、への字に曲げていた口元を柔らかくする。 いつもの愉快なママに戻るのだ。 さて、話を戻そう。 マザーテレサの言葉から、人生を決めるのは思考なのだと私は感じた。 モヤシの考え方と子豚の考え方には、かなり違いがあると分かった今。 様々な場面において、2人がどんな行動に出るかも分かってきた。 以前もこのエッセイで書いたが、旅行先の水族館で、『ここに上がってはいけません』と注意書された手摺に。 男の子が一人、思いきり上がって水槽を観ていた。 子豚はそれを発見するや、その男の子に向かって叫んだ。 『そこ上ったらいかんのでー! 降りないかんでー!』 うん。間違っていない。正しい事を言っている。 しかしその子の親は何も言わずに子豚を睨んできた。 私は子豚を抱き抱えてその場を去った。 もし一緒にいたのがモヤシだったら、モヤシは何も感じずその場をスルーしたか、もしくは真似して手摺に上がったかだろう。 母親としては、子豚の思考は正しいと思うし、誇りに思うのだがしかし。 不安で不安でたまらないのも、これまた致し方無い話だ。 私の言いたいこと、きっと世の中のお母さん方も理解してくれると思う。
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