62人が本棚に入れています
本棚に追加
小一時間。歩は喋らなかった。
歩が指を鳴らすと、他の奴らはその場を離れた。
もちろん、アキも。
奥のテーブルで、二人きりになった。
ようやく、歩は喋った。
「お前……京介か。櫻沢組から依頼が来たのは知っている。」
寒気がする。
バレていた。
このあと、俺はどうなるんだ。
「知ってたのか。」
「あぁ。アキは知らなかったようだが。俺は櫻沢組が動いているのは知っていた。試しに調べたら、まさかお前だったとは。」
「っで。どうするんだ?」
歩はフッと笑い、俺に逆依頼をした。
「頼みがあるんだが………」
_
最初のコメントを投稿しよう!