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ドアが勢いよくノックされる。
ここは外国か?
鍵をしてないドアを勝手に開け、図々しく入ってくる。
俺の友達でもあり、大家でもある男。
名前は、白川 信英。
俺は一応、ノブって呼んでる。
入ってくるノブをイライラしながら見た。
暑さもあるし、勝手に入ってこられたら、プライベートもくそもない。
「なんだよ、失礼もなしに。」
ノブも俺と同じに、イライラしてた。
「あー?文句は家賃払ってから言え。」
言い返す言葉がない。
とりあえず、逆ギレしとくしかない。
「うるせえな。」
「ふっ、どうせ返す金もないし、仕事もないんだろ。」
図星だった。
すると、ノブは提案してきた。
「今、東京の親戚のガキが困ってんだ。そいつの協力をしてくれれば、二ヶ月分と今月分の家賃を負けてやるよ。」
さすが友達。
いい提案を出してきた。
これは受けるしかないな。
「しょうがねぇな。やってやるか。」
俺がそう言うと、ノブはあとで電話すると言って、部屋を出ていった。
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