ルネス王国 アインルージュ

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バン ライム「……」 自分でも無意識に左手で壁を殴った ラグ「あなたに、あなたに何が分かるんですか!」 ライムさんに詰め寄り首を持ち上げる いつの間にか叫びながら睨んでいた 止まらない せき止めていた感情が土石流のように溢れて暴れる ラグ「あなたに何が分かるって言うんですか 誰だって…」 自然に眼帯に手がいってしまう… ラグ「誰だって 実の父親に目玉をくり抜かれればおかしくなるでしょう! 心だってどうかなってしまいますよ…」 辛い 本当に辛い過去 思い出したくも無く忘れられない出来事 ライム「……」 ラグ「それでも関係無く、魔法が使え無いと言うのですか…」 仮面の奥にある瞳を見据えながら尋ねる ライム「ああ、それに全く関係無くは無いが、心理的な問題じゃあ無い」 ラグ「なっ」 くそ この人は知った風に いや待て、落ち着け… 少しは冷静になるんだ ライムさんは何かを確実に知っているようだ この人は何を知っているんだ 先程出会ったばかりだというのに ラグ「それなら」 手を離し少し距離を離す 何か知っているのなら ラグ「教えて下さい 僕が魔法が使えないと言う訳を」 知りたい ライム「…いいだろう」  
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