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そんな
ライム「おそらく右目がそうだったんだろうな
さっきちょこっと調べさせてもらったが少年の体には¨制御装置¨は無かった」
右目が…母様と同じ色の瞳が
でも
ラグ「医者は心理的な物だと確かに…」
そうだあの後何回か医者に診てもらったけど体に異常は無いと言ってたのに
体がふらつき壁に寄り掛かるのを感じる
ライム「¨制御装置¨は一般の医師は知らないだろうがミーテル家程の家が抱える医者なら知っているはずだが…」
そうか
そう言う事か
嘘を教えて、心さえも砕いてから追い出したかったのか
父様
気付けば床に座り込んでいた
気持ちが沈む
絶望感に押し潰されそうだ
ライム「強くなりたいか?」
ラグ「えっ」
顔を上げて目の前にいるライムさんを見上げる
ラグ「どうせ僕には無理なんでしょう…」
もういやだ
聞きたくない
ライム「俺なら強くしてやれる
強くしてやろうか
少年にその気があればな」
絶対の自信が込められた言葉に一瞬気持ちが揺れてしまう
さらに仮面の奥に見える紅月よりも紅い真紅の瞳に目を奪われる
ラグ「…………本当…ですか?」
満月の光りの中にたたずむ姿はとても神秘的でまるで一枚の名画のようで
おもわず見とれてしまった
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