´日常´の終わりと始まり

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そこは古い書斎 大量の書物がならび壁には賞状や感謝状 棚には楯やメダル 様々な栄光の証 『馬鹿者!』 ドン 『うわ』 そこには二人の人影 白髪の威厳ある顔に怒りの表情を浮かべる初老の男性は突き飛ばした少年を睨みつける 『きさま、学年で38番だと? いい加減にしろ!妹のエレンは学年トップだぞ!最低でも10番以内に入れと命じたはずだろ!ミーテル家の家名に泥を付けるか!このクズが!』 ドス 男性は容赦無く少年を蹴り飛ばす 『す、すみません』 少年は顔を上げ男性の目をみる 『その目で…マリアの目でわしを見るな!この この…』 男性の手に風が集まる 『なっ何を…』 『この 出来損ないが!!!』 グチュ 『アッ…アアアアアアアアアアアアアアア!!!!』 全ての色を染める夕暮れ 巨大と言える屋敷の正門の前には 眼鏡を掛けた中年の男性と右目の周りに包帯を巻いた少年がいた 『叔父さん…』 『なんだい?ラグ君』 昔に比べ光りが弱まった青い左目を男性に向ける少年 『僕、魔法が使えなくなっちゃったみたい…』 『なっ…そんな、馬鹿な』 驚愕する男性  
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