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気づけば後ろからぎゅっと抱き締められていて悟空はかぁっと頬を赤く染めた。
こんな風に抱き締められたことなんてあんまりない。
どうしていいか判らなくなって頭がぐちゃぐちゃに混乱してしまう。
「あ、あの!三蔵!」
慌てて身体を反転させて三蔵を見上げたら今度は唇に何か柔らかいものが押し当てられて目を大きく見開いた。
まるでそうして振り向くことを知っていたとでもいうように触れた柔らかいものは温かかった。
こんなに大きく目を見開いているのに目の前は暗くていつの間にか後頭部を押さえられているせいで逃れることも出来ない。
息が出来なくて唸り声をあげて目の前の影を叩いた。
すると暫くしてようやく視界が晴れてそれは遠のいた。
いつの間にやら息が荒くなって顔が熱い。
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