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結局三蔵のあの行為の意味は判らずにずっとそれで悩んでない頭を使っていた所為かその日悟空は熱を出した。 いわゆる知恵熱というやつだが他の奴らには恥ずかしくてただ風邪とだけ伝えた。 そうして今の今まで悩んでいたものの答えは出そうにない。 唸り声を上げればそれが逆に頭に響いてガンガンと痛む。 何だか踏んだり蹴ったりだと思わずにはいられなかった。 大体、三蔵が急にあんなことをし出すからいけないのだ。 まるでこの気持ちも何もかも全て知られているうえでからかわれているようで訳が分からない上、本当にそうだとしたらさらに三蔵に噛みつきたくなる。 あれは世間でいうキスとか接吻とかいうものなのだろう。 悟空は世間から離されて生きてきたものだからそういう常識がさっぱりない。 こういった知識については皆無に近かった。
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