愛巣

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家に入る前のいい匂い。 晩御飯の支度をして待ってる彼女。 ガチャリ。 玄関を開けて靴を脱ぐ。 「ただいま。」 その言葉を言うと「おかえりなさい。」って、言葉が返ってくる。 ただ、それだけのことなのに、心をくすぐる。 エプロン姿の君が、キッチンから出てきた瞬間。仕事で疲れていた自分が、嘘のように元気になった。 「もう少しでできるから。」 そう言った彼女の後ろ姿。 髪を、一つに結った隙間から、白い素肌のうなじ。 「ちょっと…!」 気がつくと、彼女の体に腕を絡めてた。 「…もう食べたい」 首筋に噛みつくと、彼女の小さく可愛い悲鳴が聞こえた。 がっつきすぎなのは分かってるんだけど…どうにも止まらない。 彼女の抵抗も弱々しくて、図に乗ってしまう。 もっと。もっと。 食べ尽くしたい。 甘い君の全部。
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