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親父。
親であり師であるあなたに感謝の気持ちを込めて。
親である以上に俺の道を定めてくれた剣道に出会わせてくれたのは親父だった。
普段から口下手であるあなたにはいつもとっつきにくい部分があったが、剣道をやっている間は会話をしているようだった。
誰よりも人が好きだった親父の周りにはたくさんの人がいた。
職場の友、剣友、親戚、同級生、先輩、後輩、近所の人々、そして子供達まで。
すべては相手に対してひた向きにがんばった証である。
そんな親父が俺にとっては自慢だった。
今は抵抗なく話はできるし、剣道も楽しくやっている。
親父は年をとるたびに強くなる。
永遠の師である。
今ここにいるのも親父が剣道という素晴らしいものに出会わせてくれたおかげである。
まさに背中を見て育った俺。
けどわかってるよ。
無理はしないでください。
剣道やりたいのもわかるし、何事にも責任を持ってこなすのもわかるけど……
体だけは正直だから。
俺は人としてあなたの子として恥じない人生を送ります。
また剣道やろう。
ありがとう。
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