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「許したわけじゃないんだから」
「うん分かってる」
「信じたわけじゃないんだから」
「これから信じてもらう」
「今度したら死んでやるっ」
「それは困るから絶対しない」
「‥‥亮介のバカ」
「‥砂菜‥」
優しく呼ばれて、痛くはなかっただろうけど叩き続けて怠い腕を止めた。
「砂菜、ごめんな。砂菜だけだから。もう絶対しないから。
顔、よく見せて‥」
「‥ヤダ」
「なんで?」
「ひどい顔してるもん」
「大丈夫。ちゃんと見たい。見せて」
亮介の肩に顔を押し付けるようにして隠してたのに、私の肩を掴み体を離すと、涙でぐちゃぐちゃの顔を覗き込んできた。
「可愛いよ鼻赤くてトナカイみたい。それに目も真っ赤でウサギも入ってる」
「それって可愛いの?」
。
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