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あの日、亮介は結局旅行には行かず、そのまま写真の女とも別れたと言った。
相手も本気ではなかったらしく、特に揉める事もなくあっさり別れられたらしい。
相手は会社でもよく使っていた飲み屋のホステスで、会社以外でも行っていて、3ヶ月程前に酔っ払って相手の家で目が覚めた事がきっかけだったと。
「‥もう、いいよ。それ以上聞きたくない‥」
ソファで後ろからしっかりと抱きしめられたまま、亮介から聞かされた事の顛末。
「ちゃんと別れたから」
「ぅん‥」
「もう会ってないし、会わないから」
「ぅん」
「信じてない?」
「ん?正直まだ分からない‥信じたい気持ちと、信じきれない気持ちとがあるよ」
。
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