-恋心を君に-

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※政宗side 俺はただ、あの場所から逃げ出したくなって 雨の中ひたすら猫の姿で 街中を駆けた 雨は止むことを知らず、 強く俺の体に降り注いだ 段々と体力を削り取られた 少し休憩をしようと思い、近くにあったダンボールの中に潜り込む。 (ダンボールって結構暖かいもんだな…) そう思いながら"にゃあ~…"と鳴いてみた。 鳴いた途端、人の気配を感じて見上げると、redの鉢巻きを巻いた野郎が俺を見ていた。 (なんでコイツ傘差してねぇんだ?) コイツはfool(馬鹿)なのか? 思うと同時に野郎が 「捨てられたのか?」 なんて言いやがる。 でも、もしかしたらコイツ…拾ってくれるかもな。 「にゃあ」 取り敢えず返事をしてみる。 そしたら抱きかかえられた。 (ちょ、止めてくれ!) 野郎は俺の顔を見て、(やけに)整った顔を歪ませた。 今の俺は右目に眼帯してないから、コイツが引いても仕方ねぇな。 「右目が潰れておる…」 オイオイ…この右目はアンタの所為じゃないんだぜ? なのになんで そんな悲しい顔をするんだよ? .
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