-絡みつく糸-

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「ふぅッ ンッ…」 「ん、幸村っ…」 頭の中に響く水音 その音源は自分の唾液と相手の唾液から生まれる音 この音が止まない限り この行為が終わらない限り 俺の熱は冷めないと思う-… 「ん、はぁッ 政宗…殿っ…」 「まだ足りねぇ」 一度惜しむように離れた唇がまた己のモノに近付けられて、口付けられて深く口内を舌で犯されてゆく。 俺は溺れているんだと思う 相手の唇、目線、舌使い 俺にする全ての愛撫に そうじゃなければ、俺が自ら舌を絡めるなんてしないと思う 否、絶対しない 「っう、んんッ!?」 「は…kissで感じたのか?」 ニヤリと口元に弧を描きながら、俺の欲望を布越しに触れられる そのもどかしさに体が震える それだけじゃ足らないと もっと強い快楽をと 体が 脳が 心が 俺の全てが訴え求める 「あッ やめ…!」 「絶対止めねぇ」 嗚呼-… 深く深く溺れていく… .
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