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「良かったわ。知幸」
「静香、キミは最高だ」
都内の高級ホテルのスウィートルームの一室。
ベッドの中で俺と静香は、しばし情事の余韻を楽しむ。
「お煙草どうぞ」
「ああ、すまない」
静香は、妻と違って気が付く女だ。
紫煙が天井に昇るのを眺めながら、静香との出会いを思い返す。
「何を考えているの?」
「いや、静香は何故、俺を選んだんだろうって」
「私といるの、嫌になった?」
「違う。そういう意味じゃない・・・」
続く言葉を静香は唇で塞いだ。
「わかってるわ」
煙草を灰皿でもみ消し、俺はもう一度、静香の身体を抱き寄せた。
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