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耳を澄ます。
段々と、その音がはっきり聞こえてきた。
パーン、パーン、パーン・・・
なんだこの音は?
乾いたような音。
日常生活では、聞いた事が無い。
さらに神経を集中させて、音に聞き入る。
パーン・・・
また聞こえた。
これは・・・
銃声・・・?
聞こえてくる方向は、米軍基地だ。
ゾンビも、そちらに向かって進んでいるようだ。
「今のはもしかして、銃声か?」
俺の言葉に、洋介と沙織が反応する。
「言われてみればそうっぽいけどな・・・実際銃声なんて聞いた事がないからな・・・」
「うん・・・確かにそうだね・・・聞いた事なんてないから・・・」
それもそうだ。
銃を持つ事が厳しく規制されている日本で、実際の銃声を聞いた事がある人間なんて、ほんの一握りだろう。
でも、何故だか俺は、その銃声らしきものが気になった。
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