篭城

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何となく全員、わかっていた。 あれだけの数のゾンビがいるという事は、恐らくゾンビに殺された人間も、ゾンビになってしまうのだろう。 噛まれただけでなってしまう可能性も充分にある。 沙織が働いていたコンビニの店長も、今頃生ける屍となって彷徨っているかも知れない。 「俺一人で行くわけじゃないんだし、車もある。大丈夫さ」 「うん・・・でも、行く時は私も付いてくよ?」 沙織が急にそう言い出したもんだから、思わずビールを吹き出してしまった。
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