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そして俺は気付いたら沙雨那をドーンと押し倒して覆い被さっていた。
「お……兄様……?」
沙雨那は持ち前の眼光でじっと俺を見つめている。
睨んではいない。
俺は気付けば沙雨那の手を頭の上に上げて身動きが取れないようにしていた。
「お兄……様……やめ……」
沙雨那は涙目になりながら俺にやめるように必死に懇願した。
だが、俺の欲望は止まる事を知らない。
沙雨那の唇に俺の唇を合わせた。
沙雨那の香りが俺の鼻腔に飛び込んでくる。
一度唇を放すと、沙雨那はじっと見つめていた。
「お兄っ……様……」
沙雨那は目蓋に涙を溜めながら俺を貫くような眼光で見つめてきた。
「さあ、もう一回だ」
俺、どうしちゃったんだろうな。
俺はもう一度沙雨那と唇を重ねた。
すると、沙雨那が舌を入れて……。
べろちゅーらめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
だが時既に遅し。
沙雨那の温かい舌は俺の口内に侵入して……。
いや、やっちゃダメでしょ。
とりあえず俺は無理矢理引き抜いてはい中止。
やってはならぬ。
「お兄様、何で……?」
沙雨那は凛とした表情で涙を目蓋に溜めながら俺を見つめてきた。
沙雨那はよく俺を見つめます。
「沙雨那、ゴメンな」
何してんだろな俺。
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