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この気持ちに制限があるのなら
張り裂ける前に…
―――そう思っていたあたしは、いつの間にか昇降口に着いていた。
グラウンドに、さっき見たばかりの加藤先輩が既に部活に励んでいた。
告白なんか無理。
今までそう思っていたのに、今は違う。
…伝えたい。
伝えなければ、後悔する。
そんな気持ちでいっぱいだった。
校舎を出て、先輩の姿を見つける。
《休憩ー》
顧問の先生が休憩を入れたのを聞き、今かとグラウンドまで走り、先輩の名前を呼ぶ。
「…加藤、先輩…っ!!」
今まで名前を呼ぶだけで、こんなに緊張したことがあっただろうか。
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