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「あぁ、リク! 起きたの? じゃ、あたしの腕によりをかけた料理を食べちゃって頂戴! 父さんはもう仕事に出たからね!」
今日の母さんは妙に……?
いや、何だか無理をしているような顔だ。それに昨日から父さんに会ってないのも気になる。父さんがオレに何も言わず仕事に出ることはほとんどないから。
「ごちそうさま」
オレは黒い制鞄を持つ。
「そいじゃ母さん、いってきます。」
「ぅん……。いってらっしゃい」
母さんに活気がない。
玄関を閉める瞬間、母さんがうなだれるのが見えた。
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