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「いいよ。あたしはいつも十分食べてるから。さっ行くよ」
どこに?
行くとこなんてどこにもないよ・・・
「うちのご主人様達に見つかったら大変だ」
えっ?
なんで?
僕を見つけてくれたら、お家に帰してくれるのに・・・
「何にも分かってないんだねぇ」
呆れたように僕を見ると、おばあちゃんはスタスタ歩きだした。
待ってよー
慌てて道路に出て 後をついて歩いた。
その時、なにやらまた、懐かしい匂いがした。
立ち止まり、その匂いのする方を探した。
「あぁ、隣りの家も最近居るみたいだねぇ」
ミィは二階建ての一軒家を見上げてそう呟いた。
ふと、見上げてみると、窓に灰色の猫がこちらを見下ろしている。
ぼくのママの事知らない?
「いや、あの家は関係ないだろう。さぁ行くよ」
そっかぁ・・・
そうなんだぁ・・・
僕も前まではあんな風に窓から外を眺めてた・・・
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