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それから2~3日して、私と弟はまた呼び出された。
行ってみると、見知らぬ中年の男の人がいた。
「やぁ、はじめまして」
私と弟の行く施設が決まり、今日はその施設の職員の方が面会に来られたのだ。
私は今日も作り笑顔で対応した。
弟は無表情で私の隣に座っていた。
そして施設に行く日程が決まり、男の人は「楽しみに待ってるよ」と言って、帰って行った。
こっちは憂鬱だっつーの。
そして、荷造りのためいったん家に帰ることを許可された。
もちろん日帰りね
母親のいない私達のために、叔母さんが手伝いに来てくれた。
家に帰ると、家はあの日のままだった。
大好きな犬2匹が出迎えてくれ、兄が辛そうな表情を浮かべていた。
あ、兄はこの時17歳
ホントは兄も施設に行く予定だったのだが、犬と家を守るため家に1人残ることになったらしい。
「あやかちゃん、荷造り大丈夫?」
「はい、私は1人でも大丈夫なので弟をよろしくお願いします。」
私は自分の部屋に行くと、1番大きな鞄を取り出し、着替えやらなんやらを詰め込んだ。
一通り荷造りを終えると、私は自分のベッドで横になった。
懐かしい…
久しぶりの我が家
次はいつ帰れるのだろう?
不安で胸がいっぱいになっていたら、犬が私の部屋に入ってきた。
犬達は私に1番なついていてくれた。
いつも一緒に寝ていた。
犬達がいつものように私のベッドに入ってきて、私のそばで丸くなった。
この時、私は初めて涙を流した。
一時保護所に行ってから、1度も泣かなかった私。
ずっと我慢していた涙。
私は声を押し殺しながら泣いた。
どうして私がこんな目にあわなくてはいけないのだろうか?
犬達と離れるのが寂しくて仕方なかった。
私のそばで丸くなっている犬達はとても暖かく、安心した。
しかし、これからはこの暖かさがなくなってしまう
そう思うと、涙はなかなか止まってはくれなかった。
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