お姫様

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 首がちぎれんばかりにぶんぶん横に振る新一に、店長は元の笑顔に戻る。 「何、本当はいい子さ」  取り付くしまもない。 「はぁ……」  新一は曖昧な返事をするしかできなかった。 「んなことより、お前早く仕事済ませてこい!」  「あ、はい!」  慌てて歩き出した新一の後ろ姿を、店長は静かに見ていた。 「……」  心配そうな、不安げな顔で。
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